無欲、それは苦しい

26歳OL一人暮らし

NMB48のみるきーの卒コンみて思ったこと

「あたしと仕事どっちが大事なのよ!」

 

付き合って5年が経った。はじめは勢いで付き合ったような僕たちは流れのままに同棲を始めた。おんぼろアパートだけど、部屋は少し広めの14畳。家賃はそこそこで、2人で暮らしていくには十分だ。同棲を始めた時に頼子が買ってきたガジュマルは隅っこで埃をかぶったまま存在を消している。

 

数年前まで、本当に支えあって生きていた。二人ともそれなりの会社に勤め始め、慣れないスーツに着られながらも満員電車に詰められては、運搬されて出荷されていく。僕は毎日つまらなく苦しい労働をしながら、頭のどこかで頼子のことをいつも思っていた。帰ったら頼子とごはんを食べながら、愚痴の言い合いをしようとか。週末のデートの予定を立てようとか。こんな暮らしが終わりなく、死ぬまで続くことが僕の夢だったのかもしれない。

 

「あたしと仕事どっちが大事なのよ!」

 

ある日「会社辞めてきたから」とクタクタになって帰ってきた僕を見ずに、リビングの向こうから頼子は言った。少し驚いたけど、頼子は前から「会社にいくのやだ」と何回も言っていたし、僕はそれでいいと思った。「そのうち働くから」と言う彼女に「せっかくだからゆっくりしなよ」と声をかけたのは僕だった。その週末、箱根に温泉旅行に行き、小さなお祝いをした。その日から頼子は家にこもり、今までパートも就職活動もしないまま、1年が過ぎた。

 

「あたしと仕事どっちが大事なのよ!」

 

暇を持て余した彼女の過干渉に、僕は飽き飽きしていた。勤務時間中も関係なく、応答セヨと鳴るLINEも電話も怖くて、わざと家に携帯を忘れたりした。疲れて家に帰れば「なにしてた、誰と話した」と詰問され、眠り落ちるその瞬間まで会話しなくてはいけない。数年前まで、心の支えとしていた頼子は僕のなかで。いつからそうなったんだろう。

 

「あたしと仕事どっちが大事なのよ!」

 

僕は玄関で立ったまま頼子が泣きじゃくっているのを見ている。早くこの汗でまみれたスーツを脱いでしまいたい。お前が泣こうが、どうなろうがもうどうでもよくて。明日もあさ早いから、はやくごはん食べてねる準備しなきゃ。

 

「仕事は、しなきゃいけないからね」「なら、私より仕事っていうわけ!?」「きみがそう言うなら、そうなのかな。」

 

というように、無駄に自己評価を下げにいく女っていると思うんですけど、これは誘導尋問みたいなもので結局おまえのほうが大事だよって言葉を引き出して自信を持ちたいだけの打算ですよね。わたし可愛くないから、いやいや可愛いよ、とかそういうやりとりも多分相手が疲れてない限り許されるのかもしんないですけど、世の中だいたいの人が疲れているんで、このやりかたって今に合ってないと思うんですよ。だからね、もう今の世の中、いやもしくは過去から今まで貫いてそうなのかもしれないけど、自信もったおんなのほうがモテるし好かれるし愛されるんじゃないかなって最近NMB48みるきーの卒コン見てて思いました。かわいいは自己研鑽で、つくれる!